禅は中国伝来以降、五代目(五祖弘忍)のとき南北に分裂。それぞれ北宗、南宗という。

鎌倉時代以降、日本の禅は南宗が隆盛を極めるが、奈良時代に伝来した禅は神秀(じんしゅう 606 - 706)に始まる北宗。

北宗は二祖 普寂(ふじゃく 651-739)をへて道璿(どうせん 702 - 760)に伝わる。

その道璿は、鑑真にさきがけて来日。彼は禅だけでなく律や華厳にも通じていた。印度僧 菩提僊那(ボーディセーナ)とともに大仏開眼の重責を担ったのち、吉野山の比蘇山(世尊寺)に住して、その後 発達する比叡山や高野山などの高度な理論を誇る山岳仏教の草分けとなる。比蘇山には神叡も住し、修験道にも大きな影響を与える。後の日本仏教を彩る神仏習合の理論的基礎は吉野から始まるようである。

道璿は日本における華厳の初伝、禅の第二伝と云われるが、禅僧とは呼ばれない。一般に法相宗の僧とされる。ちなみに我が国の禅の初伝は道昭。玄奘の弟子。さらに日本華厳宗の祖とされるのは新羅学生とよばれた審祥(しんじょう)


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