七福神

2008年12月10日 地歴
淡路島は七福神信仰が盛んである。
なにしろ七福神のなかで唯一の日本産の神様、恵比寿様の生まれ故郷なのである。
恵比寿様(えべっさん)の両親であるイザナギ、イザナミとオノコロ島としての淡路島は
全国的に有名だが、恵比寿様と淡路島の関係に親しんでいるのはローカルな現象なのもしれない。 淡路島七福神の恵比寿様は南あわじ市賀集鍛冶屋に祭られている。

七福神の現代版は恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁才天、福禄寿、寿老人、布袋だが
かつては福禄寿のかわりに吉祥天が入り、印度の男神二人、女神二人と
中国道教、中国仏教の二人に日本の神様ひとりという構成であった。
日本古代の吉祥天信仰は中世以降、弁財天信仰に変化した。 
弁財天と弁才天の区別があいまいになり、ひとりになったものらしい。
その後、七福神に入ってきた福禄寿は寿老人と共通する星神の性格がある。
福禄寿は北極星、寿老人は南極星(カノープス)

毘沙門天は今は違う神様(クベーラ)に比定されているが
大黒天がシヴァであることや、「びしゃもん」というその発音からみて本来はヴィシュヌだったのであろう。 それでこそ、二人の女神、サラスヴァティー(弁才天)、ラクシュミー(吉祥天)という大物とつりあいがとれる。 サラスヴァティーは梵天(ブラフマー)の神妃である。学問と技芸を司る。 

ラクシュミーは大乗仏教の神話に入ったとき
すでにその性格が変化していた。
三大神のひとりヴィシュヌの妻ではなく
クベーラ(金毘羅様)の妻になっていたのである。
手に持つものも蓮の花から如意宝珠(cintamani チンターマニ)になった。
彼女は、富と幸運、豊穣の女神であって
七福神のひとりとしてふさわしい女神である。
ヒンズー教では弁才天と聖天を従えた姿(ディーワーリー・ラクシュミー)として描かれることが多い。

クベーラは司馬遼太郎によるとガンジス川のワニだそうな。
インドのクベーラは財神という性格が濃く
ガネーシャ(聖天)に近いであろう。
しかし、日本における聖天は歓喜仏らしい。
グーグルで「聖天通り」と入れると大阪市福島区の
聖天さん http://www.monk-forum.org/shoten が出てくる。

恵比寿は蛭子とも書かれる。 
西宮戎、今宮戎を中心として
大阪湾一帯で圧倒的な人気を誇る神様である。
ヒルコはヒルメと一対をなし
日子、日女というべきものであろう。 
ヒルメはオオヒルメとも呼ばれアマテラスの原型らしい。
芦屋川右岸、かつての深江浜にオオヒルメ神社がある。



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