吃飯了嗎?

2017年6月21日 調理食材
これは、たぶん20年ぐらい前の新聞記事のタイトルで、炒飯の作り方を説明している。

鹹魚 ハムユイ、曹白魚 ツァオパイユイ というような読み方がおもしろく切り抜いてあった。

これは、日本で言えば「くさや」のようなものだろうか。

それとは別に、今、読み返してみると炒飯の作り方として参考になる。

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炒飯はどちらかというとコメ文化圏である華南の料理である。

(省略)

炒飯は最初に卵を入れ、最後までよお~く炒めること、これに尽きるのである。

基本の「卵炒飯」を例にとれば、まず鍋を煙が出るまでから焼きして、
そこへたっぷりの油を入れて全体に馴染ませて空ける。
この油はならし油であり、炒め油ではない。

次いで改めて大さじ二、三杯の油を入れる。これが炒め油になる。
そこへ割りほぐした卵二個から三個を入れ、お玉で大きく混ぜる。
そこへご飯四杯を入れ、よく炒めてパラパラにほぐす。
この時、卵が吸い込んだ油がご飯にいきわたるようによく炒める。
炒め方が足りないと油が浮いてしまう。
もしご飯が「だま」になっているようだったら酒を振り掛けると不思議とほぐれる。

十分に炒めたら長ネギのみじん切りをたっぷり加えて、
ここでもう一度余分な油を吸わせてしまう。
最後に塩と、それから隠し味に鍋肌から醤油をほんの少し回し入れて炒め、
醤油の香ばしさを出す。これでおいしい炒飯が出来る。

しかし炒飯の本場広東では砂糖を使い、さらにはもう一つ隠し味が入る。
鹹魚(ハムユイ 広東語)といってヽ主に曹白魚(ツァオパイユイ)を
塩漬けにして乾燥させたもので、香りは強いがなんともいえない風味がある。

鹹魚は広州や香港の市場ならどこにでもある。市場には鹹魚の専門店もある。
広東人にはそのくらい親しまれている味なのである。
広束で遊んだら絶対に広東名物の炒飯を食べること、
そして市場で忘れずに鹹魚を買うこと。切り身もあるから荷物にならない。
その時使い方を聞いてメモしておくことも大切。
砂糖と鹹魚で炒飯への想いが変わる。是非お試しを


小菅桂子(食文化研究家)

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