鳥越 憲三郎は水稲栽培に成功し、河川を通じて東アジアや東南アジアの広域に移住していった人々に「倭族」という名前を与えた。タイ系諸民族と日本の弥生人の共通の祖先になるだろうか。彼は倭族発祥の地を「中国雲南省辺りの湖畔」ともいう。二千年前の中国から見て僻遠の地でともに権威ある蛇紐の金印を保有した雲南の古王国 滇(てん)と九州にあった倭奴国の共通点を思い描いていたのだろう

確かに盆地で稲作をすることを好み、縁側をめぐらした高床式の建物をもち、水郷ともいうべき村々が集まって国をつくっていく様子は似ている。共通する文化的特質は他にもありそう

現代中国語では「台族」と「泰族」を区別する。カタカナで書くと両方「タイ族」になる。日本語でなるべく正確に書こうとすると「タイ語族」と「シャム系諸民族」。要するに「台」のほうがアジア広域に分布し、「泰」はインドシナ半島の一部になる。

「台」といえば邪馬台国もタイ国。聖徳太子が使節を派遣した王朝 隋の歴史書にも日本は「タイ国」(タイ=にんべん+妥)の名前で登場する。奈良時代以前、日本の国号として「タイ」があったのかもしれない

鳥越は「台」と「倭」をあわせて倭族にしてしまったが、本当はタイ族だったのかもしれない


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